ピュアフルアーカイヴスNo.38『天のシーソー』

 第37回

安東みきえ
『天のシーソー』

 

2007年にベストセラーとなった『頭のうちどころが悪かった熊の話』。
動物たちが日々の中で考える「生きていくことの真理」が、
ユーモラスで温かな視点と、時に棘のあるウィットに富んだストーリーで綴られ、
たくさんの読者の心をわしづかみにしました。
そんな安東さんの初期傑作『天のシーソー』が、
書き下ろし短編「明日への改札」を加えて待望の文庫化。
本書の主人公は小学5年生のミオと妹のヒナコ。
幼い姉妹の目には、自分たちの住まう町や行きかう人々が、
時にちょっと不思議な存在へと変貌を遂げます。
子ども時代特有の透徹した世界への視線が鮮やかに描かれてゆく本書は、
大人になるにつれ何かと忙しい毎日の中で鈍ってしまった感受性に
ぐらぐらと揺さぶりをかけ、研ぎ澄ませてくれる一冊です。

 忘れかけていた何かを、きっと思い出す――
 珠玉の連作短編集

小学五年生のミオと妹のヒナコの毎日は、
小さな驚きに満ちている。
目かくし道で連れて行かれる別世界、
町に住むマチンバとの攻防、
転校してきた少年が抱えるほろ苦い秘密……
不幸と幸福、不思議と現実が隣り合わせるあわいの中で、
少女たちはゆっくりと成長してゆく。
一篇一篇が抱きしめたくなるような
切なさとユーモアに満ちた珠玉の連作短集。
書き下ろし短編「明日への改札」を収録。
【解説/梨木香歩】

   

 

 

 


プロフィール

安東みきえ(あんどう・みきえ)
1953年、山梨県生まれ。「ふゆのひだまり」で第11回小さな童話大賞(毎日新聞社主催)大賞を、「いただきます」で同選者賞今江祥智賞を、『天のシーソー』で第11回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書にベストセラーになった『頭のうちどころが悪かった熊の話』のほか、『ワンス・アホな・タイム』『呼んでみただけ』『まるまれアルマジロ!―卵からはじまる5つの話』などがある。

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