第四夜
『垂里冴子のお見合いと推理』
山口雅也



アラサー女子こそ楽しめる!? 
ユーモラスであり本格派な、お見合いミステリ!


 垂里家の長女、垂里冴子……。
 33歳、未婚……。
 おっとりとして聡明で、いつも黄八丈かなにかを普段着として着こなすことができ、趣
味は読書、という和風の文学系美女……。
 誰にも文句のつけようのない美人で、本人にはなんの落ち度もないはずなのに、なぜか
見合いのたびに事件が起こり、見合いは流れ、事件は冴子が解決する……。
 という連作お見合いミステリです。
 たとえばこの第一冊目『垂里冴子のお見合いと推理』のなかの「海に消ゆ」ではホテル
の喫茶室でお見合いしたところ、ちょっと失礼、といってトイレに立った相手が戻ってこ
ない……探しに行ったら誰もその男が通るのを見ていない、そのまま空中に消えてしまっ
た……という人間消失がテーマです。
 毎回謎はきっちり提出!
 そうして冴子さんのやぼったいめがねの奥の瞳が輝き始めると……。
 見合いの席で見聞きしたデータをもとに、冴子の深い洞察力と推理力で、事件は意外な
結末を迎える、というバリバリ本格派なので、ユーモアコージーミステリにもかかわらず、
ミステリファンも満足できること請け合い。
 無邪気で天真爛漫、自然体で飾らない、でも人に騙されたりすることのない冴子さんは
現代の癒し系代表でしょう。
『続・垂里冴子のお見合いと推理』も出ています。






◆探偵プロファイル NO.4

垂里冴子
本  名   垂里冴子(すいり・さえこ)
活動地域   住まいは、両親と妹・弟とで同居する神奈川県観音市。事件の発端となるのは、お見合い界の"孤高のハンター"こと、冴子の叔母・合子が次々と持ち込んでくるお見合いの席。
特  徴   普段から着物を着こなす清楚な(元)文学少女で、ぶ厚いめがねをかけたおっとり美女。事件に接して持ち前の洞察力と推理力を発揮。


Ms.Saeko Suiri


◆今回取り上げた本

『垂里冴子のお見合いと推理』
山口雅也 著  
講談社文庫
2002年3月15日初版




赤木かん子(あかぎ・かんこ)

児童文学評論家。長野県松本市生まれ、千葉育ち。法政大学英文学科卒。1984年に、子どもの頃に読んでタイトルや作者名を忘れてしまった本を探し出す「本の探偵」として本の世界にデビュー。以来、子どもの本や文化の紹介、ミステリの紹介・書評などで活躍。

オフィシャルウェブサイト
http://www.akagikanko.jp/
 
第四回 2009年12月3日
第三回 2009年11月19日
第二回 2009年11月5日
第一回 2009年10月23日
イラスト提供:ふわふわ。り


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