第三夜
『黒後家蜘蛛の会』シリーズ
アイザック・アシモフ



お楽しみは決めぜりふの後だ! 
執事喫茶にこんなおじ様いてほしい


 弁護士、画家、作家、科学者などそれぞれジャンルの違う職業の、ニューヨークの知的
な男性六人がまわりもちで幹事を務め、二ヶ月に一度、会話を楽しむためだけの会食会を
する……。
 その時に幹事は一人だけゲストを連れてきても良くて、そのゲストが毎回偶然にも不可
思議な謎を持ち出し、みんなで喧々諤々いいあったすえに、いつもこの会食会を担当して
くれる給仕のヘンリーが遠慮がちに
 "ひとことよろしゅうございますか?"
 と口を挟んで謎を解決する……というのが"安楽椅子探偵"タイプの傑作『黒後家蜘蛛
の会』シリーズです。
 これはもちろん『ミス・マープルと13の謎』を意識して作ったに決まってる(アシモフ
自身、どっかでそう書いてた)! 博覧強記、才人だったアシモフらしく、謎のネタは超
常現象からファンタジーから天文学にまで及び、誰にでもなにかしら面白い話がみつかる
だろうと思いますが、私はなによりも探偵役のヘンリーが好き!
 だって、ヘンリーってば、誰にも気がつかれずに部屋の中を歩き回って、汚れた皿を魔
法のように消し新しい料理を出すんだよ!
 『黒後家蜘蛛』シリーズに関してこの話題は読んだことがありませんが、何気に出てく
るこのレストランのメニューも毎回すっごく美味しそうなの!
 謎解きも面白いけど、毎回そのメニュー眺めてほくほくしてるシリーズです。






◆探偵プロファイル NO.3

ヘンリー
本  名   ヘンリー・ジャクソン
活動地域   給仕長をつとめる、ニューヨーク五番街の、「ミラノ・レストラン」。
特  徴   謎につつまれた人物。60歳代らしい。


Mr.Henry Jackson


◆今回取り上げた本

『黒後家蜘蛛の会 1』
アイザック・アシモフ 著  池央耿 訳
創元推理文庫/東京創元社
1976年12月24日初版




赤木かん子(あかぎ・かんこ)

児童文学評論家。長野県松本市生まれ、千葉育ち。法政大学英文学科卒。1984年に、子どもの頃に読んでタイトルや作者名を忘れてしまった本を探し出す「本の探偵」として本の世界にデビュー。以来、子どもの本や文化の紹介、ミステリの紹介・書評などで活躍。

オフィシャルウェブサイト
http://www.akagikanko.jp/
 
第三回 2009年11月19日
第二回 2009年11月5日
第一回 2009年10月23日
イラスト提供:ふわふわ。り


戻る
サイトはInternet Explorer5.5以上、Firefox 2.0以上でご覧ください。
(C)Copyright 2009 JIVE Ltd. All rights reserved. サイト内の画像・文章等の無断転載を禁じます。