2010年9月号

現場発!  ピュアフル通信

担当編集者による、新刊“青春小説”紹介

by ポプラ文庫ピュアフル編集部

レーシング少女

知られざる男女混合競技「ミニバイクレース」に賭ける、
高校生レーサーたちの、熱い日々

『レーシング少女』郁子 匠

定価:本体620円(税別)

本書は、男女混合で争われるスポーツ競技「ミニバイクレース」を舞台にした、青春小説です。ミニバイクレースは、野球、サッカーなどにくらべると、日本ではあまりその存在を知られておらず、マイナースポーツともいえます。ちなみに「ミニバイク」とは、125CC以下のバイクのこと。このレース出場資格には、原則年齢制限も性別制限もありません。つまり誰でもがわけ隔てなく参加でき、実力だけで勝利に近づける、開かれた競技なのです。
この「ミニバイク」に魅了され、青春のすべてをささげているといっても過言ではない主人公が、阿部悠真16歳。ストイックなまでに己を律し勝利に執着する、勝気で努力型の女子高生です。その努力も実り、昨年度はみごとチャンピオンに。しかし今年に入って、関西からやってきた美少女レーサー岩代幸佳に天賦の才を見せつけられ、どうしてもレースに勝つことができません。こうして、今までに感じたことのなかった不安と、抑えられない嫉妬の炎に苦しみながら、年間全7戦で争われるチャンピオンシップに挑みます。
この対照的な二人の女子レーサーが、全力でレースに打ち込む姿はまさしく「青春」そのもの。そんな青春真っ只中の二人を応援するような気持ちで、ぜひ読んでみてください。きっと、あなたの心も熱くしてくれます。

(編集・吉)


誕生日のできごと

人気歌人が、見えない未来に戸惑う
すべての女性に贈る〈誕生日小説〉

『誕生日のできごと』加藤千恵

定価:本体540円(税別)

〈合格を祈願している場合じゃない/だってあたしは恋をしたのだ〉〈飲みかけのジンジャエールと/書きかけの詩を残したまま/そっと立ち去れ〉――2001年、10代の心情や取り巻く世界を鮮烈に掬い取った『ハッピーアイスクリーム』で高校生歌人としてデビュー。昨年、初の小説集『ハニー ビター ハニー』で、甘やかでいて、ほろ苦い切なさに満ちた20代女子の恋愛模様を描き、話題を呼んでいる著者の最新作『誕生日のできごと』が、文庫書き下ろしで登場です。
本書で綴られていくのは、どこにでもいそうなごく普通の少女・恵里の18歳から25歳までの誕生日を「観測点」にした8年間の日々。恋愛、進学、友人、仕事――様々な場面でいくつもの選択を繰り返しながら、25歳になった恵里が見つけたものとは?
歳を重ねるにつれおざなりになっていきがちですが、誕生日は、ちょっと立ち止まって「過去の自分」と「未来の自分」に思いをはせるよい機会。代わり映えがしないと思っていた毎日も、案外変化に満ちていて、私たちにはこれからもたくさんの可能性がある――そんな前向きな気持ちにさせてくれる一冊です。

(編集・小)


マイナークラブハウスの恋わずらい

少数派文化部員たちのおかしな日常
思わず仲間に入りたくなる!?

『minor club house Side-B
 マイナークラブハウスの恋わずらい』木地雅映子

定価:本体640円(税別)

熱狂的なファンの多い「マイナークラブハウス」シリーズに、初の「外伝」が登場です。シリーズのメイン・ストーリーから離れたとっておきの短編ばかりを集めた作品集なので、まだ「マイナークラブハウス」の愉快な世界を未経験の方には、お試しの一冊としておすすめ! もちろん、「マイナークラブハウス・マニア」の皆さんには、思わずニヤリとしてしまう読みどころが満載です。
地方都市の名門校・桃季学園の高等部には、部員5人未満の非公式な文化部の部室が集まる古ぼけた洋館があります。これが、本作の舞台となる通称「マイナークラブハウス」。ここで、ウクレレ部、園芸部、演劇部、思想研究会、歴史研究会、和琴部といったマイナー系文化部員たちによって繰り広げられる楽しそうな日常に、思わず「仲間に入りたい!」と思ってしまいます。
目印となる装画は、漫画家・志村貴子さんの描き下ろし。志村さんの漫画『放浪息子』や『青い花』に描かれている青春模様にグッとくる方は、この世界にハマるはずです。

(編集・根)


ポプラ文庫ピュアフル11月の新刊

・『音楽小説コレクション ポリリズム』は、2008年ジャイブより刊行された単行本『青春音楽小説アンソロジー Heart Beat』の改題したものです。
・『光と闇の旅人Ⅱ 時空の彼方へ』は、2005年にジャイブより刊行されたカラフル文庫『時空ハンターYUKI2』を改題したものです。

※都合により変更される場合もございますので、ご了承ください。

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