illustration:早川司寿乃


風早の街の駅前商店街のはずれ、赤い鳥居が並んでいるあたりに、
夕暮れになると現れる不思議なコンビニたそがれ堂。
大事な探しものがある人は、必ずここで見つけられるという。
さて、今日その扉をくぐるのは――?



『コンビニたそがれ堂 星に願いを』
定価:本体560円(税別)
解説:石井ゆかり



もうすぐ引っ越してしまうお隣のお兄ちゃんに、気持ちを伝えたい、内気な6年生の愛。思いを込めてお弁当を作ろうと考えますが、不思議なコンビニで手に入れた素敵なお弁当箱と万年筆には、ちょっと迷惑な「おまけ」がついていて。
風早の街角で、長くコーヒーをいれてきた喫茶店のマスター・宗一郎さん。昨夜のいさかいが尾を引いて、無視を決め込んでいるらしい妻・鳩子さんのご機嫌が直るまでの間、故障した時計でも直してくるかと、早朝の街に出かけますが……。
小さい頃、変身ヒーローになりたかった新社会人の良太さん。憧れの人に失恋し、仕事は失敗続き、趣味の場の「ツイッター」でも孤独を感じ……どん底気分の中、居酒屋で見つけたのは、奇妙な求人広告で――。
「泣ける話」が苦手なはずなのに、わんわん泣いてしまいました。(37歳・女性)
どの物語にも、心がきれいになる魔法がかかっているみたいでした。読み終えたあとの爽快さと切なさがなんとも言えません。(23歳・女性)
こんなコンビニがあったら、何を探そうかと夢が広がりました。(52歳・男性)
かなしい事件に心がふさぐ毎日ですが、どうかこの本を、ひとりでも多くの人に読んでほしい。「近くにある幸せ」のかけがえのなさを気づかせてくれる作品です。(29歳・女性)
 


『コンビニたそがれ堂』
定価:本体540円(税別)
解説:瀧晴巳


『コンビニたそがれ堂 奇跡の招待状』
定価:本体570円(税別)
解説:三村美衣

 

 
 
「星に願いを」に出てくるねずみのぴーちゃんですが、実はひそかなモデルがいました。
子どもの頃、ほんとに公園で売られていたねずみさんと、うちにある古いミニチュアの絵馬のねずみさんです。なぞの絵馬。たしか十数年前に、どこかの古本屋さんで買った記憶があるのですが、ねずみがかわいいので、ずっとお守りがわりに仕事部屋そのほかに飾ってきました。リカちゃんサイズのこのミニチュア絵馬、どこからきたどんなものなのか、調べないままに手元においてありますが、なんだか見るたびに和むので、ありがたい存在です。お守りかな?
 
 
本シリーズの
魅力とは?
イチオシの
作品は?
(※☆1は第1弾、☆2は第2弾、☆3は第3弾の収録作品です。)

●アバンティブックセンター商品部 安西京子さん
「この世界が好き」。「幸せでした」。こういう言葉を心から言える人生を送りたい。普段あまり言葉に出せない、切ない思いを、登場する人たちは勇気をだして声にします。声をだす。行動を起こす。簡単なようで大変なことです。そこが読者の共感をよぶのかもしれません。その背中を押してくれるのが、たそがれ堂。一度でいいので、行ってみたいお店です。おいなり・おでんに続き、美味しいコーヒーもメニューに加わりましたね。ますます美味しそうなお店になってきてます。次作も楽しみです。
「あんず」(☆1)が好きです。こういう、ファンタジックでノスタルジックなお話が大好きです。ペットとして飼われている、動物たちの、一途な瞳。すべてを見通しているかのようなまっすぐなまなざしはとても眩しくて、切ないですよね。姿は見えなくても、実際にありそうで……。それぞれの周りを見まわせば、「あんず」に会えるかもしれませんよ!
●三省堂書店成城店 内田剛さん
ほろ苦い喪失の哀しみを癒し、とびきり温かい優しさをダイレクトに胸に届ける魔法のような物語です。気忙しい世の中だからこそ、世代を超えてひとりでも多くの方に読んでもらいたい作品。新作の「星に願いを」(☆3)からは、がんばる勇気と、夢を信じる大切さが伝わりました。疲れた仕事帰りに、ふと奇跡のコンビニを探している自分がいます。ストーリーを思い出しただけで、心にぽっかりと空いてしまった穴を埋めてくれるような気がするのです。
どれも素晴らしいのですが、とりわけ印象深い作品は「あるテレビの物語」(☆1)です。普段何気なく眺めている身近な物体だって魂をもっています。テレビが見つめる家族という設定に引き込まれ、短いながらも奥深い物語に心を打たれました。村山さんの魔力でしょうか、当たり前の景色が一変してしまうような読後感です。
●ジュンク堂書店藤沢店 勝間準さん
一作目で心がポカポカして、二作目で泣けて、三作目では読んですごく幸せな気持ちになりました。
「本物の変身ベルト」(☆3)!! 男のロマンまっしぐら!! 読んだ後、思わず持っている変身ベルトを装着して「変身」って叫んでいました。
●メトロ書店本店 川崎綾子さん
泣いて、笑って、心がじんわりと温かくなる。本作は家族への愛、大切な人たちへの愛、犬や猫や動物たちへの愛、故郷への愛と、愛にみちあふれている。かと言って嫌味はない。作者の村山早紀さんはきっといい人にちがいない。
「手をつないで」(☆1)。仕事帰りに電車の中で読んで号泣。うちに帰ってすぐ娘を抱きしめました。
●ブックファーストみなとみらい店 篠原真紀さん
平田くんの話〔「本物の変身ベルト」(☆3)〕、良かったです!! 今までとは違った展開に笑ったり、ひやひやしながら一気に読みました。バッチリ決めた正義の味方・ヒラタマンがかっこよかった! 私はツイッターは未経験なのですが、自分の書いたブログに誰かのコメントがついていると「自分は一人ではないんだなあ」という安心感がわいてきます。さびしいときにそこにあるものは、ブログのコメントであったり、夜道に買って帰るおでんと缶チューハイだったりするのですが、金色の目をした店長さんがいつもニコニコしている「コンビニたそがれ堂」は、なかでも一番優しい場所です。
「桜の声」(☆1)です。発して、どこかへ消える声が、過去と未来を結んで、人と人を結んでゆくという、ちょっとした偶然と、人の心の強さに感動するとともに、結婚もせず働き続けることに何か後ろめたさを感じている桜子が、働くことで自分の存在を見出すストーリーに、同じく結婚もせず働いている私が心から「良かったなあ」と思ったお話です。
●丸善仙台アエル店 白川舞さん
「コンビニたそがれ堂」は忘れかけていたものを思い出させてくれます。それは忘れてはいけない気持ちだったりします。だからこそ何度も読み返したくなる。大切な1冊になりました。これも「コンビニたそがれ堂」の魔法だと思います。
「魔法の振り子」(☆2)。何度読んでも泣けてきます。思い出しただけでも泣けてきます。薫君のクリスマスプレゼントにキュンとしない女の子はいないでしょう。
●有隣堂藤沢店 菅野貴子さん
「コンビニたそがれ堂」シリーズは、まるで寒い日に温かくて甘いココアを飲んだ時のような、あの何とも言えないほっこりとした、やさしい気持ちになれる私の大好きな本です。読めば必ず風早の町に引越したくなります!
おすすめは、シリーズ3作目『星に願いを』です! 中でも「喫茶店コスモス」(☆3)は、小さな喫茶店を営む宗一郎さんと鳩子さんの仲睦まじい夫婦のお話です。ちょっぴりせつなくて悲しい結末ですが、宗一郎さんの素敵なやさしい魔法で、最後は涙がポロポロ止まりませんでした。
 
●丸善仙台アエル店 鈴木典子さん
私のそばにいつも「コンビニたそがれ堂」があればいいのに、と毎回読むたびに思ってしまいます(笑)。もし実現したら、大切なこと、幸せだった記憶、思い出せそうで思い出せない懐かしい日々が、常に胸に溢れて、それだけで幸せ。でも悲しいかな、人間は忘れる生き物。だから「コンビニたそがれ堂」を読む人が後を絶たないのだと思います。
「喫茶店コスモス」 (☆3)。宗一郎さんが最後に犬のサンダーを呼ぶところが切なくて、切なくて。
●BOOK EXPRESS渋谷店 坪田絵美さん
今回もとてもほっこりして素敵な3作品でした。特に私は題名にもなった「星に願いを」(☆3)が好きです。幼かった子どもが少し大人に近づくちょうど変わり目のときの、まだ淡くてちょっとせつない初恋に、気恥ずかしさとともに懐かしさを感じました。私も素敵なつくも神さまたちに、その頃出会いたかったです!!
私が今までの中で一番好きな作品は、「雪うさぎの旅」(☆2)です。今いる現状から一歩踏み出す勇気のかけらをもらえる作品だからです。
●三省堂書店京都駅店 早川友哉さん
生きているものすべてにある“過去”。生きていくのは前に進むことだけど、その途中に置いてきた、失くしてしまったものがある。記憶の底に眠る、自分さえ忘れかけていた大切なものを呼び覚ます不思議ないざない。たそがれ堂との出会いは、みなさんの素敵な過去を想い出す、きっかけとなってくれるはずです。
「喫茶店コスモス」(☆3)。“この店は、少しは、みなさんの『居場所』になれていたのかなぁ”。人と人を繋ぐ大切さを知り、何もない焼け野原から、その人生を賭してみんなの居場所を作り続けたおじいさんの想いの強さに胸を打たれました。
●紀伊國屋書店国分寺店 室星史朗さん
1作目では猫の「あんず」(☆1)に涙し、2作目では「人魚姫」(☆2)に、今作では、「喫茶店コスモス」(☆3)に涙しと、なんだか涙をこらえてばかりですが、いろいろな話に共感を覚えつつ、楽しんでいます。「たそがれ堂」で得られるものは、前向きな気持ちにさせてくれる「なにか」。それは登場人物だけではなく、読み手にも広がる「なにか」ではないでしょうか。
「あんず」(☆1)。涙をこらえるのが大変な話なのに、感謝や喜びといったあんずの感情がとても前向きで、最後にはよかったよかったと思えてしまいます。余談ですが、私の家にも猫がいます。この話を読んでから、気まぐれな動向に日々苦悶しつつも、もしかしたらあんずと同じようにいろいろなことを考えてくれているのかな、と少しニヤけたりもしています。
●ジュンク堂書店仙台ロフト店 山口いづみさん
ちっとも特別なんかじゃない、どこにでもいる誰かの物語がこんなにやさしく、ちょっとほろ苦く、そしてあたたかい。がんばれ、あなたたちも、そして私も。読んだ後そう思える、ビタミン剤みたいな1冊です。
「本物の変身ベルト」(☆3)。見知らぬ誰かの呟きが、見知らぬ誰かの元気のもとになっていることもある。ありますよね、そういうことって。だから生きてるって、ちょっとおもしろい。私も後で良太さんのツイートをフォローしてきます。
●丸善丸の内本店 横山みどりさん
第3弾はますます「大人の涙」を誘う内容で読みごたえもあり、涙の重さも余韻も素晴らしい。ただ、泣ける小説ではなく優しく温かく響くものがあること、そして年齢層を問わないことがこの作者特有の持ち味なのだと思います。難しい表現がないので、児童向けかといったらそうではなく、いろいろ知ってしまった大人でも、自然に無垢な子どものような気持ちで読めるということが、ここまで丸の内のビジネス街でもヒットする理由なのではないかとやっと気が付きました。
好きな作品は甲乙つけがたし、なのですが今回の「本物の変身ベルト」(☆3)をあげさせていただきます。読んで行くうちに、「ちょっと先が分かっちゃったよ……」って思っても、違う感動が待ち受けているところ。最高です。みんなが知っているヒーローたちは戦いがすんだ後あっという間に現場から去る、その本当の理由というのにとてもグッときました。



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