【Story】
凶悪犯罪の容疑者たちの監視と追跡を専門に行う香港警察刑事情報課“監視班”。ここに、新人女性刑事のホーが配属される。彼女は監視班のリーダー・ウォンの下で厳しく鍛えられていく。監視班の現在のターゲットである凶悪窃盗団は、切れ者のリーダーであるチャンに指揮されており、なかなか尻尾を掴ませない。それでも、わずかな手がかりから彼らに迫っていくホーだったが……。
2009年1月31日(土)より、シネマライズほかにて全国順次公開。


(C) 2007 Sundream Motion Pictures Limited
【キャスト&スタッフ】
監督:ヤウ・ナイホイ
出演:レオン・カーフェイ、サイモン・ヤム、ケイト・ツィほか
凶悪犯罪の容疑者たちの監視と追跡を専門に行う香港警察刑事情報課“監視班”。ここに、新人女性刑事のホーが配属される。彼女は監視班のリーダー・ウォンの下で厳しく鍛えられていく。監視班の現在のターゲットである凶悪窃盗団は、切れ者のリーダーであるチャンに指揮されており、なかなか尻尾を掴ませない。それでも、わずかな手がかりから彼らに迫っていくホーだったが……。
2009年1月31日(土)より、シネマライズほかにて全国順次公開。

私はとても影響されやすい人間。この映画を見終わった後の電車内で目の前にいた人を映画さながらに監視しまくってみた。容姿の特徴、着ている服、使っている携帯電話の機種。こちらの身分がばれてはいけない。あくまでもさりげなく……と注意していたらおもいっきり怪訝な顔をされてしまった。どうやら私には、この映画のヒロインの仕事である香港警察・監視班の任務は遂行できないようだ。残念。
今回ご紹介する映画は「天使の眼、野獣の街」という香港映画です。いかにも香港マフィア的匂いが漂うタイトルですが主演は可愛らしい女性です。これが綺麗系のいかにもやり手に見える女優さんだと「そのまんま」という印象になってしまいますが、童顔の女優さんというのが良いですね。主人公のホーは監視班に配属された新人刑事。この監視班という仕事、凶悪犯罪者の追跡と監視をするのですが、もちろん電車内での私のようにばれてはいけない。しかし一度見た人間を細かく記憶する力を身につけなくてはいけない。私、人間に対する記憶力はかなり良い方だと自負しておりますが(アルコールが入っていない時に限る)、自己主張が強いので「さりげなく」が出来ません。刑事、探偵しかり、こういう能力は訓練すると養われていくものなのですかねえ。彼女の仕事ぶりを見ていて、思わず小学生の頃に読んだ『名たんていカメラちゃん』という本を思い出しました。カメラちゃんは「カシャッ」と言うだけでその現場の状況を全て覚えてしまう、すえ恐ろしい少女探偵です。もちろんそんな能力が彼女にあるわけもなく、上司と共に宝石強盗の追跡をするのですが、この上司がとても素敵なのです。風貌はいたって普通のおじさんですが、冷静沈着な仕事ぶり、部下を思いやる心、彼を主人公にした映画も観たいと思わせる存在でした。彼の存在、そして監視班のチームワークを描いているからこそ、ありがちなアクション映画にはなっていません。緊張感みなぎる追跡の中に人間らしい優しさやユーモアを垣間見ることが出来ます。任務を遂行しなくてはいけない彼女が監視班としてではなく、一人の人間として心が揺れ動いてしまう場面では思わず胸が苦しくなりました。
映画は二階建ての路面電車が街中を走る場面から始まります。これこそが香港といった風景。私が幼い頃、一番見ていた映画は香港映画です。もちろんジャッキー・チェン。壁と壁が交差するように走る路面電車を見るだけで心がわくわくしてしまう。中国に返還される前に一度訪れたことがありますが、香港という街は、そこにいるだけで映画の登場人物になれるような場所です。昨今、多くの香港スターがハリウッドに進出し、昔ながらのザ・香港映画を観られる機会が少なくなりました。そんな中、「天使の眼、野獣の街」は久しぶりに香港映画らしい作品だと思います。しっかりした物語で90分という上映時間、濃密な時間を過ごせること間違いなしです。
最後に、ひどく私的な意見ですが、強盗団のボスがなだぎ武さんに似ていました。

1978年、東京都生まれ。1995年、フジテレビ系ドラマ『じんべえ』で女優デビュー。以後、映画、ドラマ、CM、舞台等で幅広く活躍中。
著作に『色鉛筆専門店』(アクセスパブリッシング)、『しょーとほーぷ』(マガジンハウス)がある。
公式サイト:
http://www.flamme.co.jp/MayukoNishiyama/flm_profmn.html